家業の造園業を営む若い 30 代の夫婦 からの依頼です。およそ 90 年前に建て 替えられた古民家です。造園業として樹齢百年を超える巨木を扱う施主は、家業と共に祖父の建てたこの古民家を引き継ぎ、仕事場と自宅に再生することを選びました。
白い漆喰と黒く塗られた簓子下見板張りの外観は品格のある美しさが特徴。玄関には細めの材で造った庇を取り付けることで、お客様が気軽に入って来られる雰囲気としました。
樹木を育てることを生業とする家らしく、玄関を入ると重厚な梁組みや柱が目に飛び込んできます。洗い出しの土間部分は打ち合わせスペース。目隠しの衝立には、丸く抜かれた明かり取りと障子をあつらえています。壁に使用した素朴な色の珪藻土が、空間全体をやわらかい雰囲気で包んでいます。
木製のテーブルと素朴な丸太椅子は、自然のカタチをできるだけ残して欲しいとの要望で作られました。長い年月をかけて育った樹木たちは、カタチを変えて、人の営みと共に歴史を刻んでいくことでしょう。ゆったりとした時の流れる空間で、落ち着いた雰囲気で会話が楽しめます。
自宅エリアは土間空間を囲むように配置されています。デッキテラスを備えたリビングは、趣味のアジアン調のインテリアに合うように仕立てました。ペット(猫)のキャットウォークを設けたりと、ご夫婦が幸せな時間を過ごせる癒しの空間になっています。



