敷地は現在、開発が急ピッチで進んでいます、TX線みどりの駅に近くの分譲地に位置します。画一的な敷地の中でも、自然の移ろいを肌で感じ、普段着の感覚で居心地の良い住まいを作りたいと思いました。
木製のフェンスの向こうには清清しい木々の前庭が広がります。車(写真の位置)から降りると木戸を開け、飛び石をわたって玄関へとアプローチします。
室内は太い大黒柱、縁側、深い軒そして庭へと繋がる、かつての民家的構成としました。そこには狭い中にも開放感と日本的情緒を感じます。LDKは引き戸を多用し、開けたときは家全体に家族の気配を感じる、ワンルーム的な効果を期待しました。今や住宅の中でも個の空間が重視される時代です。しかし、家族そろっての食事や、団欒は家族にとってかけがえのない大切な時間であることは普遍であり、そしてそこには大きな空間が欲しいのだと思います。