創造性に溢れる子供たちに遊びながら、自然の持つ美しさや、心地よさを肌で感じてほしい。そんな願いを込めて設計しました。
1階プランはホール(ランチルーム兼)を囲んで1歳・2歳・3歳児室が繋がるホール型とし、八角形の大黒柱のあるホールを広場に見立てました。各保育室から広場に集い、皆で踊ったり、歌ったり、遊んだりと、楽しく過ごせる場としました。ホール上部は天窓のある吹き抜けとなっていて、1階・2階の空間をひとつに繋げています。ハイハイの赤ちゃんでも登れる、緩やかな檜の階段は、冒険心溢れる子供たちの、遊具としてもデザインしました。
2階のプランは中央に吹き抜け、南側にウッドデッキを設け、遊戯室を中心に全体的に開放感のある空間としました。また、読書コーナーのような小さな空間も併せて構成し、落ち着ける場所も大切にしました。
また、建物は第二の皮膚ともいわれます、子供の身体の安全・安心に徹底しました。建材には化学物質を含まない地域産材の杉・檜・珪藻土、塗料には植物油など自然素材をたくさん使用しました。これらは、太陽光発電と併せて、今や社会全体の課題である、次世代へ向けて持続可能な社会をつくる取り組みにも繋がっています。
CASE 03(木造園舎)
はなのわ保育園 木造2階(準耐火建築物) 新築工事 ひたちなか市 2012
はなのわ保育園 坂主恵子 園長
わが園では、幼児期の土台づくりのひとつとして、丈夫な体と感性を培うため、素足・薄着の生活をしています。平成24年4月完成の園舎は、願いどおりのものでした。檜の床・杉材・珪藻土を使い、夏はひんやり冬はほんのりと、森林浴のように清々しい、ゆったりとした気分で過ごしています。園周辺が宅地化し、昔あった麦畑・田んぼ・林も姿をけしたなか、木づくりの生活空間は、子どもたちにとって得がたいものとなっています。
所 在 |
ひたちなか市東石川 | |
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敷地面積 |
2176.93㎡(658.65坪) | |
建築面積 |
592.67㎡(179.31坪) | |
延床面積 |
987.19㎡(298.68坪) | |
耐火建築物 |
準耐火構造 | |
構造・用途 |
木造2階建て(ラーメン工法)保育園 | |
概 要 |
1F | エントランス、ホール(ギャラリー)、0歳・1歳・2歳・3歳児室、乳児室、 食事室、厨房、食品庫、事務室、トイレ 、広縁、デッキテラス、その他 |
2F | 遊戯室兼5歳児室、4歳児室、子育て支援センター、一時預かり室、 保育士休憩室、更衣室、トイレ、給湯室、図書コーナー、物置、その他 | |
竣 工 |
2012年 3月 | |
設 計 |
㈲吉田建築計画事務所 | |
リンク |
はなのわ保育園 ホームページ |