人々が気軽に立ち寄り集える場所として、ギャラリースペースや多目的スペースを備えた木造2階建てのカフェです。それは「人が好き、人のつながりを大切にしたい。そんな居場所をつくりたい」そんなオーナーの長年の想いから「人と人とをつなぐ街のコミュニティカフェ」をコンセプトに設計がスタートしました。
敷地はひたちなか市勝田駅からほど近いエリアの商店と住宅街の境に位置し、路地に面した開口5mほどの東西に細長い約30坪の広さです。立地や土地の形など好条件とはいえないながら、だからこその外観やデザイン、色づかいにこだわりました。
表の通りからも見える外観は、片流れのシンプルなデザインで外装の金属板と桧板の張り分け、モスグリーンとオレンジの色使いが目を引きアイキャッチとなっています。開口二間、奥行き六間の建物は1階にギャラリーを備えたカフェ、2階に多目的スペースを配しています。
2枚引き込み戸の広い入り口は、洗い出しの床とガラス戸が、どこかなつかしい空間で迎え入れ、2階へのアプローチもスムーズな動線となっています。光に誘われるその奥が、オープンキッチンのカフェとなり、「わが家のくつろぎ」の演出が心地よい空間です。4.5mの長いカウンターはギャラリーとしても使えるスペースです。
2階は色々な使い方が出来るように敢えてワンフロア―とし、屋根成りの勾配天井と梁がシンプルな空間に表情を与えています。
建物づくりも、オーナーと設計そして職人さん達とのコミュニケーションにより「心地良さ」を探求した作業となり完成しました。
