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2024-03-23

裏千家今日庵を視察しました。

昨年のモロッコ視察研修に参加したご縁で、3月上旬に建築関係の有志で(大学の先生、設計事務所主宰、ゼネコン経営者等)で、茶道裏千家今日庵を視察させて頂きました。集合場所は、堀川通りに面して建ちます裏千家資料館、そこから徒歩で向かいました。

今日庵は、上京区小川通寺之内上ル、不審庵(表千家)の北隣にあり、宗旦(千利休の孫)が隠居所として建てた茶室で、裏千家を代表する茶室です。S51年に歴史的、建築学的な貴重性ゆえに重要文化財に指定された建物です。先ず兜門(かぶともん)を拝見しました。兜門は裏千家今日庵の象徴ともいえる簡素な門構えで、屋根は檜皮葺、青竹樋のたたずまいなど、 侘びた風情を具現しています。

兜門 樋の清々しい青竹が印象的でした。

兜門を内側から見る。軒先の中央が半円径に切り取られている(槍返し)形が、兜の形に見える事が兜門と称される由来との事。

打ち水がすがすがしく、植え込みの間を霰こぼしの石畳がゆるやかな弧を描いて 奥に延びて大玄関へと導いてくれます。(写真は今日庵公式ホームページより引用)

寒雲亭:襖絵は江戸時代初期の狩野探幽の「八仙人」を描いた襖。天井は真行草と高さが三段に分かれています。(写真は今日庵公式HPより引用)

今日庵(こんにちあん)、無色軒(むしきけん)、 咄々斎 (とつとつさい)、抛筌斎 (ほうせんさい)、寒雲亭(かんうんてい)を丁寧なご説明を頂きながらご案内頂きました。個人的に興味を持ったのが寒雲亭でした。この茶室は、高さの異なる天井が真・行・草の設えとなっており、基本的に茶室内は身分の上下は無いことが原則だそうですが、そこは戦国の世の世相を反映しており、何気なく天井の設えの違いにより、身分の上下による位置関係を明確にしているとの事でした。対して狩野探幽の書いた「八仙人」の襖絵がユーモラスな雰囲気を醸し出しており、それらが融合して独特の茶室の世界を表現している事に奥の深さを感じました。

見学後に、平成茶室へと移動しました。平成茶室は平成26年から6年にわたり修復工事の間、修行の場、諸行事の会場としてつくられた建物との事でした。その2階にございます「看月の間」にて、参加者全員でお点前を頂きましました。

また、こちらの茶室でとても興味深かった点は、空調機の吹き出し口とリターンの納まりが、数寄屋建築の美をいささかも乱さない工夫をされていた事でした。

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