モロッコ建築視察Ⅱ
9/15(金)3日目
▬フェズの旧市街(世界遺産)
フェズはモロッコ第三の都市で、モロッコ最初のイスラム王朝の都。
現地の観光ガイドの マ・ダニさんは、 堪能な日本語で、見学先や車中でも建物や街の歴史・文化、そして現状と課題について幅広い知識で、穏やかな話し方で説明して頂きました。
また、 マダニさんから 今回のモロッコ南部の大震災について、大変悲惨な状況ではあるのは確かですが、一方で モロッコの主要産業である観光収入が減る事は、これからのモロッコの人々にとって、 更に大きな痛手 になってしまうので、皆さんの目で見て頂き、 主要な観光地では支障なく観光が可能なことを伝えてほしいとのメッセージがありました。 初日のカサブランカからシャウエン、フェズ と廻り、地震の影響もほとんど見られづ、観光には特に支障は感じませんでした。
フェズのメディナ(旧市街)は、1200年の歴史をもつモロッコ最古の街。メディナは、敵の侵入を防ぐために造られた2・2キロメートル×1・2キロメートルの高い城壁で囲まれており、複雑な街並みから「世界一の迷宮都市」として、1981年に世界遺産登録されています。
ブー・ジュルード門
モロッコで最も歴史のある城壁に囲まれたメディナ(旧市街)、フェズ・エル・バリに建つ最大の門。 マ・ダニさんの説明で門の表はブルーのタイルで、裏はグリーンのモザイクタイルが張られているとの事。門を一歩入ると正にフェズ・エル・バリ、1200年前から続く世界が広がります。
ここは、今もなお街の起点として地元民から観光客まで多くの人が訪れる場所です。フェズの街は迷路のように入り組んでいるため、ブージュルード門を目印に街歩きするのがおすすめとの事です。
T字路を右に、タアラ・セギール通りに進んで行きました。当日はイスラム教の集団礼拝日にあたる金曜日の為、観光客相手のお店以外は、ほとんど閉まっていました。それでも昔に比べると、午前中は開けている店が多くなったとのマダニさんからの説明でした。 主要な通りのお店は、最近修繕を行ったとの説明が有り、木(アトラス杉)の扉が新しくリメイクされていました。
アッタリーン・マドラサ 、ムーレイ・イドリス2世の廟、金細工のお店やネジャリーン木工芸博物館(元は隊商宿)、 タンネリ(革なめし職人地区) を視察。イスラム教は基本的に禁酒ですので、まちには酒場がありません。一見カオスのようなイメージを持っていましたが、いたって健全な日常の時が流れていまいた。外国人の観光客でも過ごしやすい雰囲気でした。
▬ネッジャリーン 広場
▬ネッジャリーン木工芸博物館
▬ アッタリーン ・マドラサ
14 世紀に建てられたアッタリーン・ マドラサは、 イスラム教の神学校。 メディナの中心地にあるスパイスと香水のスークの入り口に立っています。名前の由来もそこから来ているそうです。しかし、スークから一歩入ると、神聖的な空気感に包まれ一変します。先ずは入って直ぐのところに 、息をのむような精巧に装飾された四角い中庭が有ります。その床、そしてイスラム建築の伝統的なパターンで精巧に装飾された彫刻と カラフルな幾何学模様を形成 するモザイクタイルで飾られたれた壁は見事です。
▬タンネリ (革なめし職人地区)
ブー・ジュルード門 から約1.5kmほど北東に行ったフェズ川のほとりに位置します。 観光客の場合、タンネリの見学は 、ガイドさんに皮工芸品のお店の2階に案内され、そこで配られたミントの葉を口にくわえてしばし見学します 。その後、皮工芸品の売り込みが始まるシステムになっています。上手くできています。また、一緒のメンバーの女性がAmazonと比べて高いと値段交渉していましたが、決して安くないとの事。(笑)。
9/15(金)3日目 午後
▬古都メクネスの旧市街(世界遺産)
午後に古都メクネスに移動し、先ずランチ(名物タジン料理)を頂き、その後にメディナ(旧市街)を散策しました。 フェズよりも規模も小さく路地が入り組んでなく歩きや街です。 イスラム教の集団礼拝が行われる金曜日の午後という事もあり、スークはほぼ閉店のため人通りがほとんどありませんでした。また、メクネスではとくに有名な建物が修復工事が行われていて、 マンスール門は覆われて見えず、エディム広場の両側も工事柵で囲われていました。 ブー・イナニヤ・マドラサ(神学校)は改装中で閉館中でした。やはり歴史的建造物のメンテナンスが如何に大変であるかが理解できます。是非、修復完了後を見たいものです。
ジャメイ博物館 と ムーレイ・イスマル廟は見学ができました。