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2024-02-29

倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙

世田谷美術館での最終日の1/28(日)に伺いました。最寄りの用賀駅から世田谷美術館まで、住宅街の遊歩道を歩いて行き、そこから環八へでて少し歩くと砧公園で、そのなかに世田谷美術館があります。

薄曇りで肌寒い天気でしたが、葉を落とした木々と美術館の佇まいが、落ち着いた表情を醸し出していました。私が大学を卒業し設計事務所に入ったのが1989年ですが、当時インテリアデザイン雑誌では倉俣氏の作品は常に注目されており、《ミス・ブランチ》(1988)《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》(1986)など金属やガラスを使った椅子など、その斬新な表現に衝撃をお覚えたことを思い出しました。その倉俣氏が1991年に57歳の若さで亡くなったことを初めて知り、今の自分の年齢と同じだった事に驚きました。展示はデザイナーとして独立する前の「プロローグ」から始まり、展示は6つのコーナーにわかれていて、時代順に作品が紹介されていました。改めて倉俣さんのデザインした家具を見て、遊び心があり自由で独創的な表現でいて、美しいデザインとして成立しており、今見てもまったく古さを感じさせない物でした。

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