2025-03-19
木造住宅長寿命化改修工事 現場から
新たな工事が着工しました。築40年が経過した木造2階建住宅を、この先20年程度を見越しての長寿命化改修工事です。昨年行った耐震診断により耐震壁が不足していることが判明しました。一方で日ごろの手入れが行き届いている事で雨漏り等もなく、柱や梁といった構造は良質な木材と高い伝統的技術で作られており、耐震補強工事を行えば特に問題がないことが分かりました。今回は補強工事に併せて、外装、内装、設備を一新させ、温熱環境も改善し長寿命化をはかる工事となりました。現在は、足場が掛けられ既存外壁や既存の床等のバラシと併せて、内部の床下から工事が始まっています。
木造住宅の寿命は法定耐用年数は22年とされ、一般的には30年~40年といわれています。しかし弊社で行っています古民家再生の住宅では、優に100年以上経過している木造住宅は珍しくありません。しっかりとした基礎と適材適所の木材による軸組(土台:ヒノキなど耐久性の高い材、柱:杉・檜、梁:松等で充分な断面積のある木材)であれば、定期的なメンテナンスを行うことで、実際の耐久性は60年程度は全く問題ないと思います。大切なのは、木造に詳しい建築士の方に定期的(5年に1度程度)な調査を行って頂き、白蟻や雨漏り箇所の有無、結露等による木材の腐食等を早期に発見して対処することと、屋根(特に金属、スレート材)、屋根のトップライト、外壁、防水は10年~15年に一度、塗装等の改修を行ってください。また電気(電線・電材)や設備(給湯・給排水配管)の耐用年数は、約30年といわれていますので、長期的にはそうした設備の改修も必要となります。



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