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2025-11-04

水戸芸芸術館 磯崎 新 展

2022年末に逝去された建築家・磯崎新氏の展覧会「群島としての建築」が、自身の代表作である水戸芸術館にて開催されており、見学してきました。

本展は、2023年に開催された回顧展と比較しても規模・密度ともに圧倒的であり、建築展として非常に見応えのある内容でした。展示は、木製建築模型、図面、スケッチ、リトグラフ、映像、水彩画など多様な表現によって構成されており、磯崎氏が長年にわたり培ってきた思想や哲学を、俯瞰的かつ多層的に読み解くことができます。なお、氏の文章は相変わらず難解で、今回はじっくり読み込むには至りませんでしたが、それもまた彼の表現の一部として印象に残ります。

水戸芸術館が竣工した1990年は、私が社会人となった翌年にあたります。完成間もない頃、東京から足を運び初めてこの建築に触れた際の記憶はいまも鮮明です。当時は、その外観に水戸らしさ、日本らしさといった文脈が感じられず、むしろ徹底した欧州的デザインに強い違和感を覚えたものでした。

しかし、それから35年が経過した現在、この建築は水戸の文化を世界へと発信する象徴的な存在へと成長しています。その事実に触れると同時に、改めて磯崎新という建築家の先見性と影響力の大きさを実感せずにはいられません。

今回の展示を通して、氏が当時すでにアメリカ、フランス、スペインといった海外で数多くのプロジェクトを手がけていたことを知り、現在多くの日本人建築家が世界的に活躍している状況の礎を築いた存在であったことを再認識しました。

また、時代の背景や社会の変化を地球規模で捉えて、巧みに読み取りそれを建築として体現していくその姿勢は、まさに唯一無二のものです。建築を単なる空間の設計にとどめず、思想や批評性を内包した「メディア」として扱い続けた磯崎氏の軌跡は、現代においてもなお多くの示唆を与えてくれます。

展示室が一直線につながります
空中都市
海市
パラウ・サン・ジョルディ(バルセロナ)
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