2025-12-01
藤本壮介の建築:原初・未来・森
今年のゴールデンウィーク、2025年大阪・関西万博を訪れ、「大屋根リング」を実際に体験しました。円環という極めて原初的な構成が、単なる形態にとどまらず、場を編成し、人の流れや視線、滞在のリズムまでをも規定していく。その建築的操作は予想以上に大胆でありながら、同時に驚くほど繊細で、強く印象に残りました。
この体験を契機に、「円環による場所の創出」というテーマをさらに掘り下げたいと考え、六本木のMORI ART MUSEUMで開催中の藤本壮介氏の建築展を訪れました。
本展は、建築展としては非常に大規模な構成で、初期の活動から現在進行中の世界各地のプロジェクトに至るまで、約30年にわたる軌跡が網羅されていました。展示は模型や設計図面、竣工写真に加え、空間的なインスタレーションによって構成されており、専門家に限らず、来場者が身体的に建築を体感できる点において、現代美術館ならではのアプローチが際立っていました。
藤本氏のプロジェクト群に通底するのは、現代社会が要請する多様性への応答であり、それを空間として具現化する圧倒的な構想力である。そのスケール、密度、そして表現の精度は極めて高く、建築が持ち得る可能性を改めて強く認識させられる内容でした。





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