toggle
2026-03-25

伝統を守るという仕事

古民家再生の現場で出会う、かつての市井の職人たちが丹念に仕上げた組子細工の美しさ。その装飾は、書院や欄間、建具などに施されており、確かな技術で生活に馴染む「用の美」を今に伝えています。以下の写真は、私が設計を手がけた古民家再生の一例です。(どの組子も古くなり一部折れたり欠けたりしていましたが現在の名工たちによって各パーツを修復していただき蘇りました。)

建築士は歴史や文化の流れを継承し、未来へつなげる役割を担っていると考えています。効率化が重視される現代において、手仕事の技術継承はますます難しくなっていますが、その一方で丁寧に手入れをすることで、100年以上も使い続けることができる伝統的日本民家(以下、古民家)こそ、持続可能な文化を形成しています。

私はこのような素晴らしい古民家が、文化財としての保存や歴史の記憶に留まるだけではなく、これからの暮らしに生かしていく事を、設計をするうえでとても大切にしています。豊かな歴史や高い文化を持つ日本において、多くの人々が古民家の持つ魅力や価値を再認識し、古民家の価値を継承できる日本であり続けて欲しいと思います。

関連記事